QRコードの印刷物を発注する際に注意する点

印刷物におけるQRコードの注意点とは

QRコードはご周知のとおり、さまざまな環境下での読み取り精度が高いのですが、印刷会社などを利用して印刷する場合は気をつけなければならない点があります。

幅広く活用されるQRコード

1994年にQRコード※1がデンソーウェーブ(当時は株式会社デンソーの一事業部)より発表されてから20年以上経過しますが、近年でもWebサイトへの誘導や電子決済に至るまで幅広く利用されており、紙などのアナログなメディアから、デジタルへ流入できる便利なツールとしても多く活用されています。
QRコードはご周知のとおり、さまざまな環境下での読み取り精度が高いのですが、印刷会社を利用してポスターやチラシ等に印刷する場合は注意しなければならない点があります。
本記事では、販促物作成のご担当者様向けにQRコード入りの印刷物を作成する際に注意する点をご紹介します。


※ 1 QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

印刷に関する注意

デザインの校正データ(確認用のデータ)を社内のプリンターで出力し、QRコードの読み取りが可能かどうか確認をされるお客さまも多いかと思います。
しかし、実際に印刷会社で使用する印刷機は一般的なオフィスで使用される複合機等とは、画像の線数(精細さ)、濃淡等の品質が異なるため、QRコードが読み取れなくなる可能性があります。特に色はモニターの種類や、見ている環境(明るさなど)、人の感覚によって基準がさまざまで、QRコードに限らず色について、事前に印刷会社やデザイン会社と色の基準のすり合わせが必要となります。色校正と呼ばれる出力テストを行い、どのように印刷されるのかを印刷会社と調整することをおすすめします。

紙などの素材への注意

紙などの印刷する素材もQRコードの読み取りに影響します。目の荒い(ザラザラした)紙などでは、印刷される品質が異なる可能性がるため、上記同様に読み取れなくなる危険性があり注意が必要です。
また、紙でなくフィルムなどの素材(OPP等)の場合、版ズレと呼ばれる各色が若干ズレる事象や、フィルムの透過性などによってQRコードが読み取りにくく印刷される場合があります。瓶やペットボトルのラベルやパッケージなど、形状が特殊なものに印刷する場合は、QRコードの形が変わるためさらに注意が必要です。
他にも、紙と印刷機の相性などもあるため、特殊な素材へ印刷を行う場合では実際の素材を用い、さらに実際の印刷機にて色校正行う必要があります。

データ支給時の注意

意外な落とし穴としてQRコードのリンク先(読み取ったあとのURL)が、指定したものと異なってしまう場合があります。データの取り違えといったトラブルなどが原因です。QRコードの差し替えの指示を行った場合などには注意して下さい。
また、一度印刷物で使用したQRコードの画像データをトリミングなどで抽出し、他の印刷物に流用しようとしたところ、変換などの影響により画質が悪く、読み取りができなくなっていた事例もあります。
いずれもデータ支給に関するトラブルですので、印刷物にて使用する際は正確な内容のデータであることに加え、aiまたはオリジナルのjpgデータなど、画質が低下しないパスデータまたは解像度の高い画質のQRコードを支給するようにしましょう。

そのほかにも…

読み取り精度は、印刷や内容だけでなくQRコードリーダーのデバイスやアプリケーションによって変わる場合もあります。確認の際は複数の読み取り機で試すことも必要となる場合があります。またバリアブルにて異なるQRコードを大量に発行する場合には、すべての読み取り確認することは難しいため、抜き取りの検査方法なども必要となります。
すでにこれだけ多く活用されており、とても便利で扱いやすいQRコードですので、通常の使用ではトラブルが頻出することはほとんどありません。
しかし最近ではQRコード自体のサイズや色合いを極端に変更するなど、デザイン上で他社と差別化を行うことも多く、その場合は注意が必要となります。印刷が不安な方など、ぜひ上記の確認を行ってご活用下さい。
またTLPなら、ご支給頂きました情報をもとにQRコードを含め各種バーコードの作成、バリアブル印刷が可能です。大量のQRコード変換が伴う印刷の際は、ぜひ当社にご相談ください。
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※2  QRコード内にイラストを掲載するなどデザイン性のあるQRコードの大量作成は、当社では難しい場合があります。

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