【2024年秋の郵便料金値上げ】紙のDM、通知物への影響と対策
2023年12月に総務省が郵便料金の見直しの検討を発表
総務省は2023年12月18日に、普通郵便の送料見直しの検討について発表しました。 発表の内容によると、2024年10月1日以降は通常はがきや定形、定形外の郵便料金が上がります。 本記事では、2024年10月1日以降の郵便料金値上げの内容や影響、値上げ以降もDMや通知物を送る上でのコスト対策などについてご紹介します。
2024年秋の郵便料金の値上げの内容と影響
現在(2024年7月22日時点)の普通郵便の料金は、通常はがきが63円、定形サイズの25g以内が84円、50g以内が94円、定形外郵便(規格内)については、50g以内が120円です。
2024年秋の値上がり後には、通常はがきが85円、定形サイズについては25gまでの区分をなくし、50gに統合し110円となるとされています。定形外郵便についても規格内50g以内が 120円から 140円など、各重量帯が値上がりします。
通常はがき、定形郵便物、定形外郵便物の値上げの詳細をまとめると以下の表のとおりになります。※1
― | 現在(2024年7月22日時点)の郵便料金 | 値上げ後(2024年10月1日以降)の郵便料金 | 値上げ幅 |
---|---|---|---|
通常はがき | 63円 | 85円 | 35% |
往復はがき | 126円 | 170円 | 35% |
重量 | 現在(2024年7月22日時点)の郵便料金 | 値上げ後(2024年10月1日以降)の郵便料金 | 値上げ幅 |
---|---|---|---|
25g以内 | 84円 | 110円 | 31% |
50g以内 | 94円 | 110円 | 17% |
重量 | 現在(2024年7月22日時点)の郵便料金 | 値上げ後(2024年10月1日以降)の郵便料金 | 値上げ幅 |
---|---|---|---|
50g以内 | 120円 | 140円 | 17% |
100g以内 | 140円 | 180円 | 29% |
150g以内 | 210円 | 270円 | 29% |
250g以内 | 250円 | 320円 | 28% |
500g以内 | 390円 | 510円 | 31% |
1kg以内 | 580円 | 750円 | 29% |
重量 | 現在(2024年7月22日時点)の郵便料金 | 値上げ後(2024年10月1日以降)の郵便料金 | 値上げ幅 |
---|---|---|---|
50g以内 | 200円 | 260円 | 30% |
100g以内 | 220円 | 290円 | 32% |
150g以内 | 300円 | 390円 | 30% |
250g以内 | 350円 | 450円 | 29% |
500g以内 | 510円 | 660円 | 29% |
1kg以内 | 710円 | 920円 | 30% |
2kg以内 | 1040円 | 1350円 | 30% |
4kg以内 | 1350円 | 1750円 | 30% |
※1 参考 別紙1(https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2024/00_honsha/0613_01_02.pdf)|2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。|日本郵便
この値上げにより、セールスなどのDMや明細書といった各種通知物を送る企業には大きな影響が予想されます。
また、今回の値上げにかかわらず、近年では企業の人手不足や経費削減の観点からペーパーレスの流れが進んでいます。2023年11月にも大手ガス会社が検針票をペーパーレス化させ、紙の検針票を継続する場合は有料とする取り組みを発表しています。
郵便物数の推移を見ると、2001年度をピークに数量は徐々に減少しており、2024年10月1日の郵便料金値上げ以降、さらにペーパーレス化や紙のDMの減少が進むと考えられます。
一方で、請求書や明細書といった通知物では、取引先の要望や基幹システムの関係で、電子化が難しいケースも多々あります。そのため、2024年秋の郵便料金値上げ以降も、紙の請求書や明細書の送付を考えている方もいらっしゃると思います。
次項では、上記のような通知物や、セールスなどの紙DMの継続を考えている方に向けて、郵便料金値上げ以降にコストを縮減できる可能性がある対策を3つの視点からご紹介します。
2024年10月1日の郵便料金値上げ以降もDMを送る際のコスト対策
2024年10月1日の郵便料金値上げ以降もDMを送る際のコスト面での対策について、3つの視点からご紹介します。
1.配送方法を見直しコスト軽減
1つめが配送方法の見直しです。
まず、送る内容が信書にあたり郵便を利用している場合には、郵便料金の割引を適用させ配送費用を抑える方法が考えられます。差し出し通数等の条件はありますが、カスタマバーコードの付与や区分等の作業をすることにより、郵便料金の割引適用を受けられます。
また、送る内容が信書にあたらない場合であれば、特約ゆうメールなど費用を抑えた配送方法への切り替えなどが考えられます。
2.情報量を見直しサイズを最適化
2つめのコスト対策が情報量の見直しです。例えば、定形サイズの内容を集約しはがきサイズに形状を変更することが考えられます。仮に、今まで定形の封書で送っていたものをはがきサイズに切り替えた場合、2024年10月1日の値上げ以降の価格であれば、110円から85円と1通あたり25円のコストダウンを図れます。
たとえ情報量が多い封書であっても、紙面のリサイズや通常のはがきよりも紙面が多いV折りやZ折りなどの圧着タイプのはがきを利用することで、サイズの切り替えが見込めます。
3.宛名リストを見直し効果を最適化
最後が宛名リストの見直しです。
DM発送のたびに不着が発生している場合、宛名データをクリーニング等のメンテナンスをすることで無駄な発送を削減できコストの削減が見込めます。
また、メンテナンスが行き届いた宛名リストの場合でも、DMの効果測定を実施し、DMを送ることの効果が高いロイヤルカスタマーに絞り、DM1通あたりの費用対効果を高める方法が考えられます。
お気軽にご相談ください
郵便料金の値上げやその対策についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
当社では、DM作成から郵便割引適用や宛名リストに関するご相談なども承っており、定形サイズの封書から圧着タイプのはがきサイズへのDM形状の変更についても実績がございます。
今後もDMや通知物を送る上でのお悩みやお見積もりのご相談等ございましたら、まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
参考
(Web)総務省|報道資料|郵便法施行規則の一部を改正する省令案及び民間事業者による信書の送達に関する法律施行規則の一部を改正する省令案に対する意見募集
(Web)2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります|日本郵便(閲覧日:2024年7月22日現在)
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