請求書のアウトソーシングでの外部委託先選定ポイント

外部委託先選定のポイントについてご紹介します

これまで請求書のアウトソーシングについて解説してきましたが、いよいよ具体的に進めようという時に迷われてしまったり、うまく進まなかったりというケースもあります。 そこで外部委託先(以下、委託先候補についても委託先と記載します。)の選定にあたり、考慮すべきポイントについてご案内します。

1.実績

まず重要なのが、委託先における請求書発行業務の実績の有無です。
実績が多いということは、信頼が高いことの証明でもあり、「失敗しないだろう」という安心感になります。
この場合、具体的な利用社数を確認することよりも、自社で抱えている課題に対し、適切な解決策を提示してくれるか、がポイントとなります。社数が多くても適切な解決策がないのでは、アウトソーシングするメリットがありません。他にも意味があります。実績があるが故の業務ノウハウと経験の有無です。
現状の請求書発行業務をそのまま委託できるだけでなく、業務改善を視野に入れた提案や運用になっているか、もポイントです。
ここも考慮しないと、アウトソーシングするメリットが少なくなってしまいます。
さらに、請求書発行業務が委託先の主要業務になっているかも確認すべきポイントです。
主要業務であるということは将来にわたってのサービスの継続に不安が少ないということであり、安心できるポイントになります。

2.費用

当然のことながら費用は重要なポイントです。これは見積もり依頼やRFP(提案定義書)など、委託先に具体的な条件を提示して、複数社から見積もりを取得するのが確実です。
条件をそろえていないと、委託先により費用項目や基準がバラバラとなってしまい、比較検討がしにくいという結果となります。
費用について、委託先によっては、現状の運用を委託先の仕様に合わせて変更することにより、早く、安く実現するという委託先もありますし、自社の仕様に合わせオーダーメイドの運用ができるという委託先もあります。
ここは、業務と費用のどちらを優先、重要視するかによりますが、実際には両者のバランスを考慮するのが現実的かと考えます。

3.サービス内容、提案範囲

用紙や部材のみの委託、発行業務のみの委託、周辺業務も含めての委託、イレギュラー対応の有無など、委託先のサービス内容と業務範囲もポイントとなります。委託できる範囲が狭くては拡張性がありませんし、あまり必要のない業務まで含まれていても割高になってしまったりと、最適な範囲を決める必要があります。
この場合、見積もりの比較だけでなく、委託先からの提案資料の比較も重要です。提案資料の内容が自社の要望にフィットしているか、本当に実現できるのか、納得できるものになっているかを検討します。

4.守秘義務契約

忘れてはいけません。提案と見積もりに関する委託先との守秘義務契約の締結です。
委託先に連絡する際、最初に「提案、見積もりにあたり守秘義務契約の締結が必要」と伝えておく必要があります。
もしできなかったとしても、守秘義務契約締結の申し入れをしないような委託先では少し不安があります。最初に取り決めておきましょう。

おわりに

アウトソーシングは、外部委託完了からが本番スタートとなります。
複数の提案と見積もりを慎重に比較検討し、サービス内容と費用から自社に最も適した委託先を選定しましょう。

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