印刷に使用されるファイルフォーマット3点のご紹介
印刷に使用されるファイルフォーマット3点とは?
印刷用のデータで聞きなれないファイルフォーマットはございませんか。 特に総務等のご担当者様は、普段は聞きなれないファイルのフォーマットも多くデータを支給する際等にお困りではないでしょうか。今回の記事では、印刷会社で使用されるフォーマット主な3点を、ご担当者様向けに簡単にご紹介します。
1.AI(.ai)とは?
AI(.ai)はadobe社のIllustratorというグラフィックソフト専用の形式です。主にロゴ、イラスト、最終的な印刷用データ(入稿)の作成で使用されるデータです。今日の印刷物では、標準的なデータと呼べるほど普及しています。レイヤーやパスといった機能を使用することで、使用した際の編集の情報も保存できるのが特徴です。
また大きな特徴としてパスデータは点と線のデータで構成されており、サイズの伸縮が自由で画質が劣化しない等の利点があります。企業のロゴなど、さまざまなサイズや素材等で使用するものに頻繁に用いられます。
印刷物でロゴを大きく使用したい場合、お手元のJPEG等の解像度ですと画質が足りず、粗い画になる可能性があります。印刷会社、デザイン会社にはAIのデータを支給されることをオススメします。
2.PSD(.psd)とは?
adobe社のPhotoshopというグラフィックソフト専用の形式です。主にデジタルカメラで撮影された写真や、イラストのデータを扱うことができ、写真の修整や編集では標準的なデータと呼べるほど普及しています。Illustratorと同様にレイヤーやパスといった機能を使用することでPhotoshopを使用した際の編集情報も保存できるのが特徴です。
他のソフトで開くことができないため、最終的に完成した画像にはJPEGなどの汎用(はんよう)的な形式で変換することもあります。ただし印刷用のデータでは画質を下げないためにオリジナル画質のPSDデータをそのまま使用するケースが多いです。
また入稿の際はIllustratorに画像を配置するのが一般的です。ただし「画像の埋め込み」といった別途処理を行わない限り、配置した画像も一緒に送ることが必要なため支給の際はお気を付けください。
3.PDF(.pdf)とは?
PDFは(Portable Document Format)は広く一般に普及しているフォーマットです。Windows、Macintosh、LinuxなどOSを問わずデータが開けるので印刷に限らず広く活用されており、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
office系ソフトで作成ができるだけでなく、ファイルサイズを小さくすることができるなど、さまざまな利点があります。またこのまま入稿データとしてプリントを行うこともできます。しかしPDFは万能と言えますが注意点もあります。
Office系ソフトで作成された場合、印刷データに変換した際の色の違い(RGBとCMYKの違い)があることや、特色インキを使用した色の指定できないなどの落とし穴もあります。
さらに文字に関しても注意点がございます。詳しくは「【フォントの埋め込みがポイント】PDFデータのトラブル事例」をあわせてご覧ください。
いかがでしたか
今回は3点に絞ってご紹介しましたが、INDD、EPS、SVG、GIF、PNG、BMP等のデータもあり、別の記事にて紹介させて頂きます。
ファイルフォーマットによってはJPEG等よりきれいに仕上がるフォーマットもありますので、ぜひ別の形式のデータもご確認ください。特に会社のロゴや、大きな紙面に掲載する写真、汎用性の高い販促物などはAIやPSDデータの利点が多いです。
また、デザイン会社や印刷会社によっては、お客さまで確認できるフォーマットに変換することも可能ですのでご活用ください。
※注意※
写真、イラストは著作物であり、加工や修正を行った写真は「二次的著作物」にあたります。
また加工内容等によって被写体(写った人物)の肖像権の侵害にあたる可能性があります。撮影した写真の修整・加工のご依頼では、事前に撮影者または被写体へ承諾等の調整を行いご依頼ください。
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