郵便料金の割引が受けられる“カスタマバーコード”とは

郵便料金を安くしたい…

郵便料金が安く利用できる“カスタマバーコード割引”はご存じですか?見たことはあるけれど、あまり知らない”カスタマバーコード”についてご紹介します。
更新日:2024年10月1日

名前の下にあるバーコードの正体

受け取ったダイレクトメールの宛名の下に、バーコードが印字されているのにお気づきになったことはあるでしょうか。
このバーコードは「カスタマバーコード」という名称で、カスタマバーコードを宛名の下に付加することで、ある一定の条件(同時に1,000通以上差し出すなど)を満たせば、郵送料金の割引サービスを利用することができます。
割引サービスは、3%(往復はがきは1.5%)の割引率で、はがきの通知物を5万通送る場合は、

85(郵便料金)×50,000(通数)×0.03(割引率)=127,500

上記のような計算式となり、10万円近くの割引を受けることができます。
もし広告などの内容が同一の通知物の場合は、この割引の他に広告郵便の割引も併用することができます。※1(広告郵便については「広告郵便と料金別納郵便/料金後納郵便について」をご覧ください。)


※1 割引適用の条件について詳しくは日本郵便のサイトをご参照ください。「バーコード付郵便物 – 日本郵便」

バーコードに含まれる情報と割引の仕組み

カスタマバーコードの付加によって郵送料金が割引されるのには理由があります。
カスタマーバーコードには郵便番号と番地が組み合わされた数字の情報が含まれています。通常、投函(とうかん)された郵便物が郵便局に到着すると郵便番号と宛先を読み取る機械に通され、地域ごとに振り分けられます。この作業では文字と数字で表記されている住所情報の読み取りを行っているのですが、数字や文字よりもバーコードの読み取りの方が効率よく、作業スピードも上がります。
つまり郵便局側の作業効率アップに協力する代わりに、割引が受けられるという仕組みです。

カスタマバーコードの構成・きまりとは

カスタマバーコードは、バーコードといわれてすぐ連想するような細長い棒が並んだもの(JAN等)とは少し見た目が違いますが、棒(バー)の組み合わせにより英数字などを表すという仕組みは同じです。
上下にバーを延ばした「ロングバー」、上方向のみにバーを延ばした「セミロングバー(上)」、下方向のみにバーを延ばした「セミロングバー(下)」および「タイミングバー」の四つの形状のバーを3本組み合わせたキャラクタ(英数字や、ハイフンなどの記号)の集合で表されます。
それではカスタマバーコードのきまりをご紹介します。

(1)バーの寸法

カスタマバーコードの寸法の単位は“ポイント”です。ロングバーの長さの基本寸法(3.6mm×a/10mm)に最低サイズ(8ポイント)と最大サイズ(11.5ポイント)をあてはめて計算しますと、
は 最小(8ポイント)0.48mm/最大(11.5ポイント)0.69mm
高さは最小(8ポイント)2.88mm/最大(11.5ポイント)4.14mm
となります。※2


※2 寸法について詳しくは日本郵便のサイトをご参照ください。「郵便番号・バーコードマニュアル バーコード | 日本郵便株式会社」

(2)桁数

キャラクタを組み合わせて23桁にします。頭に文字列の始まりであることを示すスタートコード、後ろに文字列の終わりであることを示すストップコード、その間に郵便番号、番地などの住所表示番号、チェックデジットを入れて全部で23桁にします。住所表示番号が全部で13桁に満たない場合は空いた桁に“CC4”というキャラクタで埋めて調整します。
ちなみに、先ほど、3本のバーの組み合わせでキャラクタを表しているとご紹介しましたが、スタートコード、ストップコードは見ての通り2本の組み合わせによってキャラクタを表しています。
また、ストップコードの前にあるチェックデジットとは、バーコードの読み取り精度を上げるためのキャラクタです。これを入れることで、バーコードの誤読率が低減するためのキャラクタになりますが、詳しくは割愛します。

(3)余白

バーコードの左右に推奨5mm、最低2mm、上下も最低2mmの余白が必要です。
これは、周囲の文字がカスタマバーコードの読み取りに重なって誤読してしまうのを防ぐためです。

(4)印字可能領域

この図は郵便物を横長に使った場合になります。
バーコードの印字位置は郵便物の縁から上下左右10mm以上開けます。ただし、 ※1 の部分は、できる限り縁から15mm以上開けるのが望ましいです。
また、 ※2 の消印が押される領域である70mm×35mmの範囲も外す必要があります。ただし、料金別納または料金後納とする場合に限り、カスタマバーコードを印字することが可能です。
そして、バーコードを縦に印字する場合には ※3 の矢印のように上から下へ、横に印字する場合には左から右になるようにします。(料金別納郵便、後納郵便については「広告郵便と料金別納郵便/料金後納郵便について」をご覧ください。)
ルールが多岐にわたっていることが上記のご紹介でお分かりいただけたかと思いますが、これも概要であり、他にもバーコードが斜めに曲がってしまった場合の許容値は5度以内などのきまりもあります。詳しくは日本郵便のサイトをご参照ください。「郵便番号・バーコードマニュアル | 日本郵便株式会社」

TLP独自規定

前項でバーコードの構成やきまりについてご紹介しましたが、ただその通りに作ればいいというわけではなく、さまざまな状況も想定する必要があります。
例えば、マニュアルどおりのサイズに作っても、それが窓付き封筒に封入する宛名台紙の場合、封筒の中身が動いてしまって窓からバーコードの一部が隠れてしまうことがあります。もしこのような状況になれば、割引を適用することは原則できません。
そこでTLPは蓄積したノウハウから独自の規定を設けています。そのうちの一部をご紹介します。

 (1)最低9ポイント 
日本郵便のマニュアルには最低8ポイントとありますが、過去のノウハウから郵便局の読み取り機での読み取りの確実性を高めるために9ポイントを推奨しています。

 (2)バーコードの高さは最低3mm 
前項で”長さは最低(8ポイント)2.88mm”とご紹介しましたが、高さが低いと、郵便局の読み取り機がバーコードを読み取る際に読み取り位置から外れてしまうことがあったため、最低でも3mm以上としています。

今回ご紹介したTLP独自規定はノウハウですので、まだ一部です。 ご相談をいただければ、最適な仕様をご提案致します。

郵便料金を安くしたい方はご相談ください

いかがでしたでしょうか。他にもバーコードの色は黒または濃い青という指定だけでなく、封筒の色にも指定があるなど、ノウハウが必要な所があります。活用すれば、郵送料金が安くなるお得なサービスです。
他にも、ゆうメールなどで大量のDMをお得に送るサービスなどもございます。気になった方はお問い合わせフォームから、ぜひお問い合わせください。

ページトップへ戻る